時間を潰す為に寄った書店の、入口そばの書棚にドーンと2冊並べて置いてあったので、思わず購入しました。
ハズレの可能性もあるので、この時は上巻しか買いませんでした。しかし、予想外に面白く、読み始めたその日のうちに読み終わってしまい、すぐさま下巻をAmazonで注文、下巻も一日で読み終わってしまいました。
著者は、「奈須きのこ」さん。この方、一部では有名人で、現在は、TYPE-MOONというゲーム会社にお勤めです。
このTYPE-MOONという会社は、最近まで同人サークルでしたが、昨年(だったかな?)、法人化し、「Fate/staynight」というノベルゲーム(18禁)を世に送り出し、これが大ヒットしました。
同人サークルが法人化したきっかけとなったのが、「月姫」という作品で、これもノベルゲームです。「月姫」は、同人作品ながら、ゲームに留まらず、TVアニメにまでなってしまった前代未聞の作品です。
そして、これらの作品を手がけたのが「奈須きのこ」さんです。
この小説のジャンルは、「伝奇小説」ということになるようですが、そもそも僕は伝奇小説と余り縁がなかったので、このジャンルに関して初心者です。
伝奇小説初心者の僕が読んでも十分作品世界に没頭できました。
ただ、もしかすると、「奈須きのこ」初心者は、なかなか入り込めない可能性もあるかと思います。
TYPE-MOONや、奈須きのこさんのファンの方は是非読むべきですし、ライトノベルや、ファンタジーものの小説に抵抗が無い方にもお勧めできます。すべての方にお勧めできるかというと、Amazonの評価を見る限りでは難しいかもしれませんね・・・。
ちなみに、巻末の解説ですが、きちんと最後まで読んだ方はどれだけおられるでしょうか・・・。
僕は、小説の巻末の解説やあとがきが好きで必ず読むのですが、この一巻の解説だけは途中で挫折しました・・・。伝奇小説ファンならば、面白く読める内容なのでしょうか?
あと著者本人のあとがきも付けて欲しかった・・・。
Amazonでの評価は、非常に悪いみたいですね・・・。
評価が悪い方は、皆さん、「読みにくい」と云われていますが、そうでしょうかね?
少なくとも、僕は、読みにくいとは感じませんでしたね。
まあ、独特な文章ではありますけど。
構成や文章の旨さに重点をおいている人がいるけど、最終的な判断は、作品を読んで楽しめたかどうかではないですか?
もちろん、旨く構成されていて、文章も旨い方が読む人に親切ではあるけど、ソレと作品が面白いかどうかは別の話しだと思います。
少なくともこの作品は「楽しむ」事ができました。
まあ、僕の場合は、どんな作品(特に小説)にも、どこかしら美点を見つけて楽しんでしまうという癖(?)があるので、僕が面白いと思っても一般的にそうでない場合が多々あるのですが・・・。
とはいえ、何事も楽しんだ者が勝ちですよね!
コメントする